「建築物等の解体等の作業での労働者の石綿ばく露防止に関する技術上の指針」が制定・公表されました(5月9日)。

 建築物等の解体等の作業を行う労働者への石綿のばく露による健康障害の予防については、安衛法、石綿則等に基づく必要な措置の実施が求められてきましたが、平成23年度に建築物等の解体等の作業を行う現場で厚生労働省及び環境省が実施した気中石綿濃度モニタリング(測定)の結果では、石綿等の除去等の作業のために設置した隔離された作業場所(隔離空間)の外部に石綿等の粉じんが漏洩した事案が複数報告されまた、解体等の作業に先立つ石綿等の有無等の事前調査が不十分であったため、適切な石綿ばく露防止措置が講じられなかった事案も発生しています。
 特に、平成23年3月に発生した東日本大震災の被災地では、建築物等の解体等の作業が今後も多数行われることが想定され、基本的な事項が徹底されていないことにより石綿等の飛散及び労働者等へのばく露を生じさせる可能性も懸念されることから、厚生労働省は、事業者に対する指導を安衛法の体系の下で効果的に実施すべく、有識者による「建築物解体時の石綿ばく露低減方策に係る検討会」(平成23年度石綿解体工事従事者へ向けた石綿粉じんの有害性調査事業)での検討結果をふまえた報告書(平成24年3月)で示された技術的事項を念頭に、事前調査と石綿等の飛散・ばく露防止のための工学的対策を中心とする「指針」を制定すると共に、同指針の適正な運用について、各都道府県労働局に対して通達(「『建築物等の解体等の作業での労働者の石綿ばく露防止に関する技術上の指針』の制定について」平24・5・9基発0509第10号) を発出しました。